多重債務者

多重債務とは複数のサラ金から借入をしている状態のことです。他のサラ金から借金をすることで別のサラ金の返済に充てる。このような自転車操業は最初のうちは何とかやりくりができても、すぐに身動きが取れなくなってしまいます。

実際のところ、多重債務に陥ってもはや融資が受けられない段階に陥ると早くても数週間後には借金の返済は苦しくなり、数カ月後にはほとんどの債務者が返済不能に陥ります。このような事態になってしまうと債務者が取れる手段は極端に少なくなってきてしまうのが実情です。

多くの債務者はこの時点で破産を考えたり、自分で債務整理について調べたりしますが、中にはヤミ金などの悪質な金融業者に借金をしたり、場合によっては犯罪に加担したりする人もいます。これは簡単に見えて大きな人生の分かれ道です。

債務整理などの法的に正当な手段を行う場合、ほぼすべての人が人生の再建に着手できますが、ヤミ金はもちろん、違法な手段に着手するとまずほとんどの人が騙され、さらにひどい目に遭うことになります。よしんば犯罪行為に成功したとしても、その後、必ず逮捕などの憂き目に遭うことで人生はほぼ破滅してしまうことは知っておかねばなりません。

多重債務者の借金問題における注意点

多重債務はヤミ金被害の一歩手前

多重債務で返済が苦しくなってきた債務者はヤミ金などの違法金融に手を出す傾向があります。これはある意味で当然なこと。一つのサラ金から借入をして返済が苦しくなった時点で、多くの人は債務整理を選択します。しかし多重債務者はあえてその道を選ばず、他に金利の安いサラ金はないかと目を皿のようにして探しまわることを繰り返し、次第に返済に行き詰まるのです。

この流れを考えると金利が高くとも融資をしてくれるヤミ金に多重債務者は飛びつきやすい面が強いのです。しかしヤミ金に手を出すと言うことは自分の人生のみならず、家族や友人など、多くの人々に甚大な被害を与えることにほかなりません。今、多重債務で悩んでいるのであれば、自分ではなく、大切な人々のことを思い浮かべ、思い切って債務整理へと路線変換を図らねばなりません。これが最後のチャンスなのです。

有象無象に要注意

アブやハエのような不快な害虫は弱った獲物を見つけて一斉に群がります。同じように多重債務で身動きが取れなくなった者には違法な整理屋や、ヤミ金、各種の投資詐欺、犯罪への誘いなど、有象無象が一斉に群がってくるのです。

具体的にはヤミ金から漏れた電話番号を通じて、営業電話・ＤＭ・メールなど、犯罪に関わるような誘いが入ってくる可能性が否めません。ただし、そのどれに飛びついても債務者のまともな人生はもはや終わりを迎えてしまいます。ヤミ金から借入をした時点で犯罪へ片足を踏み込んでいるのです。なるべく早めに対策を練らねばなりません。

一本化は考えるべきではない

多重債務に陥ると休む間もなく返済日が訪れます。毎月10日にはＡ社、15日にはＢ社、18日にはＣ社と、精神的に休まるひまもないでしょう。このような事態に陥ると多重債務者は自然と借金の一本化を考えます。金利の安いサラ金はないだろうか。銀行などは融資をしてくれないだろうかと夜眠るひまもなく、金融業者を探し続けることになるのです。

結論から言って借金の一本化はおすすめできません。超長期にわたる返済を覚悟するのであれば止めはしませんが、まずほとんどの人が一本化した後に結局返済できずに行き詰まります。またそれ以前の問題として多重債務に陥った債務者に、金利の安い業者が融資などはしてくれません。ましてや金利が上がるリボ払いへと転換などは問題外。

一本化を考えた時点で、借金問題は「詰み」の状態です。一刻も早い債務整理をお勧めします。

正直にすべてを打ち明けること

多重債務に陥った人は借金の整理方法についても、自分で判断をしたがる傾向があります。このため、せっかく債務整理の相談に訪れたにも関わらず、銀行やサラ金からの借入だけを弁護士に話し、ヤミ金から借入をしている事実を伏せる人がごくまれにいます。

もしこのような流れで自己破産をしてしまうと、もはや取り返しがつきません。後になって「ヤミ金から取立が来た」と弁護士に泣きついても、すべてが後の祭りとなってしまうのです。

たとえ多重債務であっても、またヤミ金のような違法な犯罪組織からの借入であっても、まずは当所のような実績のある債務整理業者を信頼し、すべてを打ち明けることが何よりも大切。委任を考えている事務所に本当に高いスキルがあれば、借金問題そのものは言うに及ばず、借金に関するほぼあらゆる悩みを解決してくれます。問題を自分で判断せず、専門家に任せる気持ちを忘れないようにしましょう。