金融業者の分類

街金の定義はやや曖昧ですが、ここでは個人よりもむしろ法人相手に融資を行う金融業者として扱います。自営業者や個人事業主など、個人と事業が一体化している人にも融資を行うため、債務状況によってはサラ金業者と同じ取立・督促が行われることもあります。

街金は基本的にはビジネスに対して融資を行う類の金融業者です。街金は、いわゆるプロミス・アコムのような個人向けのキャッシングとは異なり、たとえばサラリーマンが「居酒屋でちょっと一杯ひっかけたいけど、あいにく手持ちがない」と言うような内容であっては融資を行なってくれません。ただし、自営業や個人事業主のように生活とビジネスが一体化しているような人の場合、その境目が曖昧になりやすいのが実情であるため、法人でなければ融資を行なわないと言うわけではありません。

街金は金利が高いことが特徴です。本来、ある程度の採算が取れている、もしくは見通しが立っているビジネスに対して融資を行う場合、銀行が主な役割を担います。それにも関わらず街金から借入をすると言うことは、これは事業主が、銀行から既に融資を受けているか、または受けられないような債務状況である。さもなければ銀行が融資できないリスクあるビジネスであることがほとんどです。

このようにややグレー寄りのビジネスローンの形態が街金であるため、取立も非常に厳しいのが特徴です。一時期、ＳＦＧＣ（商工ローン）が、凄まじい取立を行ったことで社会的に問題になった経緯もあります。

街金に対して返済を滞納する段階になると、債務者の多くは次にいわゆる「ヤミ金」から借入を行いたがる傾向があります。街金・街金ともに法的には問題がない正式な登録業者ではありますが、ヤミ金は金融業者と言うよりは犯罪者に近い存在であり、場合によっては無登録のヤミ金業者が街金を名乗っていることもあります。

いわゆる貸金業者の中では、街金は悪質な傾向が多いことは否めません。実際、これらの業者から借入を行ったビジネス形態で長く続く法人は非常に数が少ないことが証拠として挙げられます。厳重な警戒が必要な金融業者であると言えるでしょう。