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繰り上げ返済で上手に債務を整理するには

繰り上げ返済という言葉自体は知っていても、どんな効果があるのかについてはあまり知らない人が多いでしょう。
繰り上げ返済は、使い方によってはとても効果的ですが、あまりおすすめできないケースもありますので、しっかり前提知識を持っておきましょう。

どんな人が繰り上げ返済できるの?

繰り上げ返済とは、住宅ローンやその他の債務を抱える人が返済額をより軽減するために、指定された返済期限よりも早い時期に返済することです。「期間短縮型」とは約定よりも短い期間で返済することによって、全期間での利息を軽くするというのが目的になります。また、「返済額軽減型」といって、100万円などまとまった金額を繰り上げ返済し、その後の期間を変えずに毎月の支払額を軽くするという方法もあります。
基本的に、債権者(貸し手)側の条件(繰上げ返済の申し込み期限や手数料)を満たしていればできますが、ローン借り換えが目的でするような場合は、返済する金融機関からいわゆる「引き留め工作」として完済しないように説得される可能性もあります。しかし、それはあくまで金融機関側が自社の利益のために行っているわけですから、そこで言いくるめられないようにしなくてはなりません。

繰り上げ返済のメリットとデメリットとは何?

繰り上げ返済することによって、全期間での利息が100万円、200万円など、かなりまとまった金額軽減できることがあります。また、月々数千円の返済額軽減となることでキャッシュフローや精神面での安定をはかることができます。
ただし、少しまとまったお金が手に入った時に即座に返済というのはあまりおすすめできません。
繰り上げ返済するということは、手元のすぐ使える現金がなくなるということを意味します。つまり、家計の中で急に何らかの出費が必要になった時に対応できないということなのです。万全のライフプランを立てているつもりでいても、人生の中には事故・病気や家電・車の故障、子供の予想外の進学先など突発的な出費が起こることがたくさんあります。いざという時に備えてすぐに使える手元の預貯金を残しておかなければ借り入れに頼ることになりますので、その利率が高ければトータルで見て損になってしまいます。
また、繰り上げ返済をする場合、手数料がかかることもありますので、あまり回数を多くするとそれほど得にならず、手間ばかりかかったということになりかねません。ですから、事前の試算は綿密に行わなければならないのです。

繰り上げ返済を考える人も、まず弁護士に相談してみよう

月々の返済がきついので繰り上げ返済で支払いを楽にしたいというのは当然ですが、実はその必要がないこともあるかもしれません。
たとえば、今まで高金利の会社に借りていてまだまだ返済が残っていると思っていたけれど、実は利息の払いすぎだったというパターンもあるからです。こういった人はすでに返済する必要はなく、逆にお金が戻ってくるのですから、返済前にそれに気づくに越したことはありません。もし、住宅ローン+高金利業者という組み合わせで借りていた人は、高金利業者の債務を整理し、過払い金があった場合はそれを取り戻すことによって一気に家計が改善し、住宅ローンを今までと替わらずに維持することができる可能性もあります。
するべき返済がすでに終わっているのか、それともまだ支払わなければならないのかということは一般の人ではなかなか自己判断することができません。急いで繰り上げ返済してしまう前に一度、弁護士の無料相談などを利用してみましょう。専門家に債務をトータルで見てもらうと、自分で考えたこととはまったく異なる結論になることもあるからです。

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