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債務超過に陥りそうなときは「先の事は考えない」1
お金と命は比較にならない
当所はヤミ金被害に強い債務整理事務所として、国内でも随一の知名度を誇っていると自負しています。
ヤミ金被害の解決というのは一般的な債務整理と比較するととても大変なものです。ヤミ金というと誤解をされがちですが、彼らは金融業者ではありません。いわゆるチンピラやくざの類です。
彼らは債務者を金づるとしか見ていないため、債務者が地獄のような状況に落ちてもまったくなんとも思いませんし、債務者はもちろん、債務者の親戚や知人・友人にも資産があれば、詐欺や脅迫を交えてそれらをも根こそぎ奪おうとしてきます。
こういう連中ですから弁護士・司法書士どころか警察官が「あなたのやっていることは法律違反です」とヤミ金に告げたところで、ヤミ金はせせら笑って聞く耳を持ちません。それもそのはず。彼らは元から犯罪によってお金を巻き上げる恐喝犯に過ぎないからです。
こういう連中の対処をするのですから、当所としてはヤミ金から「殺す」だの「刺す」だのと喚かれることは日常茶飯事です。ビジネスよりもメンツばかりを優先するような半グレ集団やゴネるのが得意なヤミ金であれば、三十分くらいは電話口で騒ぎ立てられることはほぼ毎日起きています。
ヤミ金の対策はけっして「割の良い仕事」ではありません。いわゆる「過払い金バブル」によって一時期弁護士・司法書士は雨後の筍のように事務所を乱立させました。これらは弁護士・司法書士にとっては専売特許のビジネスであるためです。これに比較するとヤミ金被害の対策というものはけっして割の良い業務ではないのです。
しかし、それでも当所がヤミ金対策に力を入れているのには深い理由があります。
それは「ヤミ金業者は人を殺すから」です。
正確にいえばヤミ金業者が人を殺すわけではありません。自分から死んでしまうまでヤミ金は債務者を追い込むのです。だから人が首を吊っている現場を何度か目の当たりにしたというヤミ金業者は珍しくありません。元ヤミ金から話を聞いたことがありますが、彼らにとって、当時は当たり前の感覚でなんとも思わなかったということです。
ヤミ金業者を例に出しましたが、貸金業法が改正される前の零細・中小のサラ金だって実際には似たり寄ったりの面があったことは否めません。また今でも見えないところで、そのような追い込みをしていないとは否定はできません。
当所は声を大にして言いますが、お金と命を比較したら圧倒的に命に価値があります。もっといえば比べ物になりません。お金というものは働けば稼げます。また、借金がどうにもならないのであれば破産すれば済むことです。それにも関わらず、世の中にはヤミ金の追い込みによって自ら命を断ってしまう人が後を絶たない。これはあってはならないことなのです。
世の中には、そう大層な出来事など存在しない
今現在、借金の返済が苦しい。債務超過に陥っている。こう言う人はとても辛い日々を送っていることと思います。場合によっては「死んでしまおうかな。死んでしまえばどんなに楽だろう」と思うこともあるかもしれません。そしてそこにサラ金が何社も取立をしてくるのです。もしかしたらヤミ金に「死ね」だのと喚かれているかもしれません。これはもうとても耐えられない苦しみだと思います。
しかし、それでも自殺するなどということはけっして考えるべきではありません。
世の中には、そう大層な出来事など存在しないのです。
たとえばタイやビルマの地方を旅行してみればわかりますが、彼らはほとんどお金を持っていません。貧しいといえば貧しいかもしれませんが、ごく普通に自給自足の生活が成り立っています。お金が必要になるのは教育や医療のようなお金を媒介にしなければ手に入れられないものだけなのです。
では、彼らが倫理的・人間的に遅れているのかといえば、別にそんなことはありません。日本の地方に住んでいる田舎の人と言った感じです。むしろ、仏教国として他人に思いやりをもったり、施しをしたりすることを尊んでいるため、もしかしたら我々よりも人間的には優れているかもしれません。