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お金の流れを再確認しよう2
踏み倒しをするくせがついた人の場合、債務整理の後弁護士・司法書士にお金を払おうとしない人も少なくないのです。
お金がないのだから債務整理をする以上、分割で支払っていただくのはまったく問題ありません。そのようなかたちできっちりと費用をお支払いただく人がほとんどの中、さんざん催促されないと払おうとしない人もときどき散見されます。こういう人は、あわよくば踏み倒してやろうという魂胆が透けて見えます。
もっと問題なのは、催促されてすら無視を決め込んで逃げ回るような人です。このようなタイプの人は費用をいただく弁護士・司法書士がどうこうというわけではなく、後々、ほぼ必ず人生で大失敗をします。
その理由は先に述べたサイクル。お金の循環から外れているからです。
人間の性格というのは不思議なものです。どんな場所であれ、どんな状況であれ、誰に対しても行う事柄はそんなには変わりません。要するに踏み倒して当然という意識で日々を過ごしている人は、頭の中の思考回路が、相手がサラ金だろうと弁護士だろうと司法書士だろうと、とにかく踏み倒せばいいやとなっているのです。
もちろん債務整理事務所としてもこれは困惑いたしますが、同時に弁護士・司法書士に関係のない日常の場であっても、このような人の思惑は変わらないでしょう。つまり、朝起きて缶コーヒー一本を買うところから、仕事で賃金を貰うところに至るまで全部同じ思考が働くのです。
するとどうなるか。自己破産中にまた借金をする。もしくは相当につまらないところで失敗を犯す。たとえばコンビニでパンを一つ万引きしたとか、畑の野菜を一つ失敬しようとしてつかまったとか、そういうつまらないとこでつまずいてしまうのです。
そしてまた気づいたときには借金地獄に逆戻り。しかももう債務整理はできないという「詰み」の状況になってしまうのです。そして最終的に行き着く先は開き直り、債権者たちから袋叩きに合いながら無限責任を負わされるか、ヤミ金地獄で追い込まれるかのどちらかです。
とくに前者であれば、もう破産することはできません。働いてなんとか返済してこれまでのツケを終わらせない限り、延々と借金生活が続きます。もし踏み倒しを企みながら、まっとうに働いてお金を稼ごうとしてもすぐに口座を差し押さえられてしまいます。
これを繰り返してゆけば当然、行き先は犯罪者かホームレスのどちらかになってしまいます。
お金の流れを再確認しよう
踏み倒しというのは結構身近なところで生じるものです。今お金がないんだし、1000円くらいなら返さなくてもいいや、というような気持ちは簡単に胸の内にわいてくるものでしょう。
でも、このときに考えたいのは先に述べた生産と消費のサイクルに自分の行動が合っているのかどうかです。
人は誰でも自分を中心に物事を考えます。自分に都合が良ければ相手が多少苦しんでも知ったことじゃないという人はたくさんいます。でも、それはサイクルに則っていません。
本当に借金地獄から脱出したいのであれば、自分を抑えてお金の流れに自分を合わせてゆきましょう。これはときに自制心が試されます。とくに踏み倒しを繰り返していた人にとっては思いのほかしんどいかもしれません。
でも、このサイクルに慣れてゆくにしたがって借金生活はだんだんと離れてゆくことになるでしょう。なぜなら、増えたお金の価値の中に自分を置くことができるようになるからです。
今借金で困っている。このような思いがあるのであれば、債務整理を考えると同時にお金のサイクルに自分を合わせてみることです。
踏み倒しのように小手先で小銭を稼ぐのではなく、まず自分をお金の流れに合わせられるように尽力する。これはけっして一日二日で実りが得られるものではありません。しかし、十年・二十年と過ごしてゆく人生の方向性が大きく価値あるものへと変わることは間違いありません。