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お客様別ヤミ金対策
中小零細企業の経営者が個人名義で融資を受ける場合と、法人が中心となり、その連帯保証人として融資を受ける場合とではヤミ金としての性質がまったく異なります。ヤミ金はお金がない個人をターゲットに融資を行うため、その金額も数万から多くても十数万円程度。これに対してシステム金融は法人を相手にするため、融資額は小口でも30~50万、多い場合、数百万や千万単位になることもあります。
システム金融の手口
システム金融に関わった時点で倒産は目前
一般の場合、法人の資金繰りが悪化すると経営者は借入のために銀行に向かいます。ただし、銀行は審査が厳しいため、融資を受け付けないことがほとんどです。このため、多くはその足で商工ローン・街金に向かうかたちになります。この時点で事業者としての信用情報が出回り始め、FAXやDM・電話・メールなどでシステム金融から融資の誘いが入り始めます。
システム金融は金融詐欺としてはヤミ金に近い形態のもので、担保として手形や小切手を振り出せるのが主な特徴です。もし指定された期日に手形や小切手を現金化できない場合、法人は不渡りを出してしまいます。不渡りを出した法人は、銀行や取引先からは倒産同然の会社として扱われるため、その事態だけは避けるため、経営者はなりふり構わずに金策に走ることになるのです。
またシステム金融の中には、複数の役員を連帯保証人として付けさせるケースも少なくありません。この場合、会社が倒産したのであれば連帯保証人から取立を行い、会社が存続しているのであれば、不渡りを盾にしてすぐに交換を行います。また不渡りを出した場合にはときに売掛金や報酬の差し押さえ、設備や土地家屋などの売却を狙ってくることもあります。
不渡りが近づいてくると
システム金融の利率は年利にして1000~2000%前後と言われています。事業の運転資金が枯渇した際にこのような高利で融資を受けるのですから、システム金融に手を出した法人はまず倒産を免れません。システム金融側もそれを熟知しており、いずれは倒産する企業に対してどうすれば極限までお金を搾り取ることができるかだけを考えています。
不渡り同然の状況に陥ると経営者や役員はパニックになってしまいます。このような場合、ほんの一日・二日でも事業を存続させるため、彼らはヤミ金から借入を行ってしまうことも珍しくありません。システム金融は一般のヤミ金・街金を兼ねていたり、またヤミ金業者と密接な関係を保っていたりすることが多いものです。このため、今度は紹介屋として経営者個人とヤミ金・街金業者との仲介を行うこともあります。二つ、三つとヤミ金を紹介されてゆくことをヤミ金業界では「マワシ」と呼びますが、マワシが始まってしまえば状況はもう泥沼です。
不渡り間近になると、手のつけられない事態になることも
例えばヤミ金が取立の電話をかけてきている間、目の前で商工ローンやサラ金などが喚き散らしているなどと言うことはよくある話です。問題はこれだけではありません。法人が不動産を所有している場合、占有屋が来て建物を占拠したり、債務整理の資格を持っていない整理屋がヤミ金との仲介を申し出てきたりと、もはや手のつけようもない状況になってしまうのです。
ヤミ金問題と言うのは一旦関われば、その傷口は際限なく開いてゆきます。胡散臭いところに儲け話を見つける連中はいたるところに潜んでおり、あの手この手で債務者からさらなるお金を搾り取ろうとしてくるのです。このような連中はとかく口達者。このため、一度パニックに陥ってしまった経営者は何が正しく、何が間違っているのか判断できない状態になってしまうのです。
- 会社の再建を恐れない
- 不渡りを出したところで法人の存続ができなくなるわけではありません。世の中には会社更生法の手続きを行い、取引先に頭を下げることで、事業者仲間からさらなる信頼を得て大きく躍進した企業も珍しくないのです。システム金融のような不法組織と関わるくらいならば、思い切って会社の再建を考える方がずっと早く問題は解決します。
とは言え、従業員の生活を確保し、法人の存続を考えることは経営者の責務でもあります。もしシステム金融やヤミ金などに関わってしまった場合、問題が大きくなる前にまずは当所にご相談下さい。大切なことは身内や個人で借金問題を解決しようとしないなどと思わないこと。これはシステム金融に引っかかってしまった人の誰もが思うことであり、そして必ず失敗する道なのです。専門家の知識を無料で得ることで悪いことなど何一つありません。